ニッ記

基本的に嘘です

海と頭の話

砂浜で頭を拾った
長い髪は潮で焼けてしまっているが、きっと綺麗な黒髪だったのだろう
そして人の頭とはなかなかに重いものなのだな

海に来たのには特に理由はなかった
別に何を忘れたわけでもなく、
別に何を失くしたわけでもない
ただ疲れただけで、
ただ呆れただけだった
そういうとき、僕はいつも海にいた

住んでいた家から歩いて数分、
幼い頃から遊び場にしてきた砂浜
僕はいつもスニーカーで歩くものだから、靴の中は砂で溢れてしまう

お盆だからと帰ってきたは良いものの
働き者の母は家には居ないし、
誰もいない実家で暇を貰うにも限界がある
夜には久し振りに母の手料理が食べられるし
それを楽しみにしつつ、海を眺めて惚けていようと思ったのだ

思ったのだが、

砂浜で頭を拾った
長い髪は潮で焼けてしまっているが、きっと綺麗な黒髪だったのだろう
そして人の頭とはなかなかに重いものなのだな